市営バス高齢者無料乗車証②

○今年は…
今年の市長施政方針演説も、市バスに関して言及があった。まず(1)都市機能の充実に向けた取組の中で「持続可能で自立した運営に向け、令和3年度を始期とする時期経営計画の策定に取り組む」とし、(4)健康・福祉の充実に向けた取組の中で「無料乗車補助制度については、今後の在り方を見直す」とされている。これを承けて、市では社会福祉審議会の高齢者福祉専門部会などで審議が続けられているのだが、話題の中心はやはり高齢者無料乗車制度である。それを廃止する、有料化する、と。
だが、待てよ、高齢者無料制度の廃止が健康福祉の充実になるのか?逆でしょ、福祉の後退じゃないの?と思うけど、それはひとまず措いておこう。
いま、バスの乗車券はIC化されている。だから、誰がいつ、どこからどこまで乗ったか、というデータが蓄積されている。誰もがこの客観的なデータを基に何かの検討を始めることができる。そのデータによると、2018年10月から2019年6月までの延べ利用者数は約1350万人。そのうち高齢者は450万人。ざっと34%だ。そして、その高齢者が仮に料金を払って乗ったとすると、市バスは約10億円の増収になっていたそうだ。年間に換算すると13億円。これを見れば、無料制度なかりせば…と、市バスの経理担当者が思うのも無理はない。見直しの議論もその当たりが発端だろうと察しがつく。
○経営上の観点からの問題
だが、この発想は安易すぎないか。有料化にすれば高齢者の乗車数派激減するのが目に見えている。13億円は捕らぬ狸の皮算用だ。それよりも、市バス経営悪化(乃至は売上げ漸減)の根本的な原因は他にあるのに対策として高齢者無料制度だけに目を向けるような愚を犯していないだろうか。設備・装備、人員、路線、管理システムその他、経営にかかわる要素のすべてをチェックした上での無料制度の見直しだと説明できなければ、とても受け入れられないだろう。
問題はまだある。(続く)   (黄鶴仙人)

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