市営バス高齢者無料乗車証①

○まえがき
思えば一週間前の水曜日、11月20日がその記念日だったのだ。1972年(昭和47年)のその日、経営難に悩む高槻市営バスの値上げの副産物として、70歳以上の高齢者の無料乗車制度が始まった。以来47年、連綿としてこの制度が生き続けている。
だが、この47年を振り返ってみると、その道は必ずしも平坦なものではなかったようだ。2005年(平成17年)3月、当時の奥本市長は2005年度の施政方針演説の中で、
「自動車運送事業を初めとする公営企業につきましては、公営企業審議会の答申を踏まえまして、少子高齢化や人口減少に対応した経営のあり方を検討し、経営の健全化に向けた計画を策定いたします。」
と、述べて、市営バスの高齢者無料乗車制度について、1回乗車につき100円、1か月1,000円のシルバーパスの導入という見直し案を示した。
それからが大変。市内に轟然と反対運動が起こり、反対の署名が21,133名分集まるやら、それを添えた無料制度存続を求める請願書が出されるやら、の動きになった。
請願書の内容は、「①高齢者市バス無料パスの有料化をやめてください。②無料乗車証の現行70歳以上を65歳以上にしてください。③高齢者の民間バス利用についても補助策を検討してください」などで、この請願書は同年6月21日、福祉企業委員会に付託され、審議の段階で②以下が取り下げられ①だけの請願になったが、記名投票の結果、賛成3反対5で不採択となった。
しかし、市バス有料化を含む議案第66号「高槻市自動車運送事業条例中一部改正」については同日、議論の末に記名投票が行われ、賛成者 岡田みどり委員、中浜 実委員、岩 為俊委員、根来勝利委員の4人、反対者 松川泰樹委員、小西弘泰委員、川口雅夫委員、大川 肇委員の4人で、可否同数となり、委員長裁決の結果、否決された。また関連する議案第67号補正予算修正案も可否同数で同じく委員長裁決の結果、可決された。
この日の福祉企業委員会は午前9時59分開議・午後6時17分散会と記録にあり、延々7時間以上の議論が続いている。テーマがテーマではあるが、その熱心さは現今の委員会とだいぶ違う。
そして6月29日の本会議の日を迎えた。委員会で否決された議案第66号はここでは議論もなく淡々と記名投票が行われ、原案に賛成する者・白票17票(吉田稔弘議員、橋本紀子議員、杉本 久議員、山口重雄議員、岡田みどり議員、三本 登議員、久保 隆議員、中浜 実議員、角 芳春議員、岩 為俊議員、岡本 茂議員、池下節夫議員、根来勝利議員、小野貞雄議員、久保隆夫議員、段野啓三議員、須磨 章議員)、原案に反対する者・青票18票(灰垣和美議員、奥田美智子議員、野々上 愛議員、松川泰樹議員、森田充二議員、林 啓二議員、藤田頼夫議員、勝原和久議員、橋本恵美子議員、中村玲子議員、二木洋子議員、小西弘泰議員、川口雅夫議員、福井浩二議員、大川 肇議員、岡本嗣郎議員、源久忠仁議員、新家末吉議員)という結果になった。この議案に関連する議案第67号補正予算修正案も1票差で可決となった。
なんとドラマティックな展開ではないか。本会議の終わったのは午後6時11分。気象統計によると議場の外は梅雨空。小雨が降っていた。(黄鶴仙人)

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