日本崩壊

7月13日「日本崩壊」
人口減少の時代に国会議員の定数を増やす愚行を演じた国会が、他にも日本を売る挙に出ていた。
国会が国民の良識の表象ではなく外資の手先であることを示したのが水道法の一部を改正する法律の衆院通過だ。この法案は6月27日衆議院厚生労働委員会に付託され審議入りとなって、7月4日同委員会で可決、7月5日に衆議院本会議で可決され参議院に送られた。衆院で賛成したのは自民・公明・維新・希望の各党だ。一週間足らずで何が審議できたのか、委員会で賛成した各議員は問題点を本当に理解していたのか、審議も理解もせずに党の指示に従っただけではないのか、極めて疑わしい。
これはどのような法案か。最も問題となるのは、水道の運営を民間に委ねる点だ。民間とは、国内だけではない。外資も含む。つまり国民の生命を支える水が外国人の手に握られる可能性があるのだ。
法案説明資料ではこの点を「官民連携の推進」と修飾的に表し、「地方公共団体が、水道事業者等としての位置付けを維持しつつ、厚生労働大臣等の許可を受けて、水道施設に関する公共施設等運営権を民間事業者に設定できる仕組みを導入する。」と謳う。ここで「公共施設等運営権」とは、利用料金の徴収を行う公共施設について、施設の所有権を地方公共団体が所有したまま、施設の運営権を民間事業者に設定する方式を意味する。
この話は従前からあった。低開発国の間でこの仕組みが取り沙汰されたと以前のエコノミストで読んだこともある。しかし、まさか日本でこんなことにはならないだろうと私は観察していた。大阪でも維新が水道民営化を提唱したが廃案になっていた。ところが、今回の大阪府北部地震が状況を変えたようだ。老朽化した水道施設をなんとかしなければという問題意識から公明党がにわかにこの法案の審議入りを主導したとネット情報(らぽーるマガジン7月9日)にあった。民営化が赤字解消・水道施設更新に直結すると思うのはあまりに短絡的すぎないか。
水道法改悪の問題点は二つある。水という公共財が私物化される、国のあり方の崩壊が一つ、そして価格操作を意のままにする外資によって日本が食い物にされ国民の富が外国に移転する経済上の問題が一つだ。そんなふうに日本が崩壊してもよいのか。

民営化すれば何でも効率的になって赤字が解消されるのか。それは神話だ。民営化の陰に過重労働や人権侵害が隠れているのを見ようとせず、飾られた結果だけを見て民営化賛成者は喜ぶ。公務員は非効率か。違う。本来効率を追究できない分野、民間ではできないもの、やってはいけないものを国や地方が担当しているのだ。その作業の中ではサービス残業は当たり前。一人何役もこなしている。非効率とのいわれのない批判にも耐えている。自分を支えているのは使命感だけだ。
民営化すべきではないもの、効率を犠牲にしてでも守らなければならないものがある。国の施政権は言うに及ばず、環境保護、国民の健康・安全保持の業務、そして水と食料の確保がそうだ。しかし、食料について既に国家の関与を捨てた日本の政治家には、水の重要さがわからないようだ。大雨による被災地で断水が続く今、水の大切さ、等しくすべての人に与えられるべき公共性は、被災者の誰もが身にしみて感じているのに。私が某国人であったなら、もう日本とは戦争をしない。する必要もない。水を押さえて、安価に自国に輸入し、施設更新費用の高騰を理由に日本人には高い水を買わせる。そうすれば日本は数十年を経ずして富を失い、内から崩れる。
民営化がそんなに良いのなら、法律の改廃作業も民営化したらどうか。法案に対する国民の意見はネットで調べ、それを反映させる。究極の直接民主制だ。立法権は国に残したまま、立法作業だけを民営化するのだ。水道事業の民営化と思想は同じだ。そうすれば国会議員も不要で経済効率は飛躍的に高まる。(黄鶴)

ああ自民党

7月11日「ああ自民党」
7月5日の夜と言えば高槻の女瀬川の水位が異常に上がった日だった。この川ではたしか夜には避難判断水位の1.6mを遙かに超えて濁流が渦巻き、市からは老人等への避難勧告などが出されていた。水位は夜10時頃には2mを超えて、氾濫危険水位の3.05mまで数十㎝に迫っていたように記憶する。女瀬川だけではない。同じような危険な川は岡山県の高梁川の支流の小田川、広島県の芦田川ほか西日本のあちこちにあった。これらの状況は、国土交通省の「川の防災情報」からリアルタイムで把握できる。ネットを開けば、いま、日本の川のどこが危ないか、誰でもが即座に理解できるのだ。
この同じ夜、自民党では永田町で若手を中心にパーティーが開かれていたとか。東京の人にとっては、地方の窮状は他人事らしいが、あいた口がふさがらない。ネット記事(東洋経済ONLINE 7月11日05時配信)によれば、「会合の元締め役でもあった竹下氏は9日の記者会見で『どのような非難もお受けする。これだけすごい災害になるという予想は持っていなかった』と謝罪と釈明に追われた」ということだが、実にこの方は正直だ。危機の予測どころか、現実把握もできない自分の能力を有り体に話しておられる。自分にわからなければ関係の省庁から情報を得ればよいのに、それすらできていない。
国民の危機の予測ができない、それは公職にいる資格も能力もないということだ。ここで「公職にいる」とは、行政に携わる公務員、立法府、司法警察職員など、政治家を含めて公務員すべてをいう。国際関係から生じる危機、自然災害から生じる危機、人的異常から生じる危機、それらを未然に察知し、現状を認識し、そうして国民を安全な状態に避難誘導せずして、何が政治家か。公務員か。はしなくも自民党は、こういう面の能力のないことを自ら露呈した。ああ、自民党。ひどい世の中だ。仏教で同事というが、人の境遇と同じ状況に我が身を置いて、そこから解決策を得ようとする優しさは自民党にはない。
どんな非難も受ける?よくぞ言った。この会合に出た政治家の資格のない議員全員、即刻辞職してもらいたい。(黄鶴)

6・18大阪府北部地震④まとめ

7月6日「6・18大阪府北部地震④まとめ」
地震のほかに津波、大雨、洪水、竜巻、大火災…。災害のネタはいくらでもある。
我々のなすべきことは、まず、それら個々について、どのような危険が発生するおそれがあるのか、他地域の被害例を含め有史以来の記録に基づき、高槻市の隅々に至るまで…どこの街角の何が危ないか…、全市をあげて、具体的な見積もりを行うことだ。その見積もりは過大でもかまわない。期待を込めて甘く見積もるのは禁物だ。悲観的に準備して楽観的に対処する、これが危機管理の鉄則だ。寿栄小学校の惨事は危険の見積もりの網の目が粗いことから起きたのだ。悔しさ・悲しさは日々につのる。
そして、その対策として、施設改修などの物理的な措置、危険箇所の標示、地域住民の意識改革、弱者対策としての食料備蓄が必要だ。もう犠牲者は出してはならない。
ここでいう対策は、具体的な措置、準備行動を意味する。デスクワークではない。防災計画などのお題目作成をいちばんと考えるお役所の発想は要らない。どこかのお手本を丸写しにしたような市の防災計画の空疎さは、今回よくわかったはずだ。
その防災計画の中身を見てみよう。第一に、被害想定として府の想定を元に全半壊戸数や死者数を予測してあるが、これだけでは、被害の見積もりをしたことにはならない。危機管理の前提となる作業は何もできていない。高槻のどの地域にどのような危険が迫っているのか、具体的に何も書いてない。富田の台地と沖積平野である市街地とは液状化の危険度が違う、それは素人でもわかるのに。では災害時の行動規範として何が使えるか。防災マップか。しかしこれも、自宅への影響を調べるには細密さが足りない。また、対策本部を置くことを規定しても、そこに何人が集まれるのか。今回どうだったのか。既に検証済みのことだろう。そして、物資輸送計画に水運などが書かれているが、船の浮かぶ河が高槻にあるのか。淀川を想定しているのならば、物資輸送が必要な時に淀川がどうなっているか想像力はないのか。ことほどさように市の防災計画は具体的薬効のない作文に過ぎない。その作文のあとに犠牲者が出てしまった。
ちなみに、2年前の4月16日、私は当HPで「東南海地震の発生は近い。高槻市においても、最悪のシナリオを描き万全の準備を願いたい」と書いた。抽象的表現に終わった甘さを反省する。しかしその後の数日、高槻が震度6強~7の地震に襲われた状況を想定した一文を載せたが、これは絵空事ではない。他地域の同程度の地震の影響を映したものだ。
大阪府北部は雨が降り続く。女瀬川も檜尾川も流域面積は小さいけれども川自体も小さい。おまけに天井川である。この前の地震で法面のコンクリートが破壊された堤防がないとも限らない。地図を見ると女瀬川左岸の東五百住町・津之江町は、その女瀬川と芥川の堤防に囲まれて濁水の逃げ場がない。いざ女瀬川堤防左岸決壊となると、そこは多数の家が浮かぶ海となる。伊勢湾台風のときのように災害は弥生時代の地形を復元するのだが、そうならないことを祈る。(この項終わり)(黄鶴)

6・18大阪府北部地震③

7月5日「6・18大阪府北部地震③」
地震の次は大雨。大雨洪水警報、土砂災害警戒情報が今日10時現在、高槻市を含めて発表されている。窓の外を見渡すとブルーシートで覆われた屋根も多い。雨漏り、いかばかりかと想う。
さて、地震の話に戻る。災害は必ず来る。いつか遠い日…ではなく、近い将来に確実に来襲する。自然の猛威の前に無力な我々は、どうすべきか。
地震については、政府の地震調査研究推進本部が公表 している「活断層の長期評価」(https://www.jishin.go.jp/main/choukihyoka/ichiran.pdf )が極めて有意義で、我々の行動規範たり得る。2年前、2016年1月1日時点で「高い」と評価されていた日奈久断層帯が同年4月14日夜に動き、同月16日未明には「やや高い」と評価されていた隣接の布田川断層帯・「高い」と評価されていた大分県の別府万年山断層帯が同時に動いている。今回の大阪府北部地震も上町断層帯の一部が動いたとすれば、これも2018年1月1日付けでSランクに評価されていることから、上記推進本部の予測はすべて的中していることになる。これらのことから、「活断層の長期評価」が将来の地震を予見しているのは確実だ。
大阪に関していえば、天神橋筋・松屋町筋に沿って南北に走る上町断層帯が危ない。これまで8千年周期で動いてきた断層が過去9千年動いていない。これが動けばM7.5の地震が大阪都心を襲う。天神橋筋・松屋町筋より東は約3m押し上げられる。近いうちにそうなると予告されているのだ。このとき断層周辺のビルはどうなっているのだろうか。そして高槻はどのくらいの震度になりどれくらいの損害を被るのだろうか。
上町断層だけではない。Aランクの京都西山断層帯、生駒断層帯も甘く見てはいけない。Aランクとて油断はできない。(続く)(黄鶴)

6・18大阪府北部地震②

7月4日「6・18大阪府北部地震②」
市のHPが開けない、そのせいでずいぶん困った。
浴槽に貯めようとして開けた水道は、徐々にその勢いが弱くなってきた。こりゃ、いずれ断水か?断水だとしたら、いつまで?そしていつ復旧する?飲用水の備蓄は30リットルほどあったが、4日しかもたない。ガスはどうなる?水については大阪府の方からの供給が止まるという情報も流れてくる。
これらについての正確な情報が欲しいが、市からは得られない。求不得苦とは仏教の八苦の一つだ。テレビだけが情報取得手段だった。停電ではなかったので発電式ラジオは使わなかった。
HPという電子的な広報手段は当てにならない。今回の地震でこれを知った。まず、停電になったらパソコンが使えない。スマホにしてもバッテリーはいつまでも長持ちしない。停電でなくても、散乱した家具類に埋没したパソコンは使えない。破損のおそれもある。仮にそれらが使えたとしても、本当に情報が欲しいときはアクセスが集中してHPが開かない。開くのは、地震が落ち着いた後だ。それでは六日の菖蒲十日の菊だ。幾つか開設された避難所は、情報の拠点になっていたのだろうか。避難所に行かない人のために広報車とか巡回したのだろうか。ガスについては3日目あたり(?)から大阪ガスのホームページで修理・開栓状況を確認できたが、情報伝達機関という趣旨での市の動きは何も見えなかった。
そしてその日の午後から、テレビは寿栄小学校の惨事を伝え始めた。なんという悲しい出来事か。これは人災だった。手抜き工事でもあり、昔の宮城地震の教訓を活かしていなかったこととの二重の意味での人災だった。この責任は誰にあるか。工事業者は言うに及ばず、市の危機管理組織が機能していなかったことも大きい。その背後に市民の無関心もあるが、市民を啓蒙するのは行政組織だ。阪神淡路大震災に耐えたことで安心していたのだろうか。
さらに、この地震は何なのか、未知の断層の動きによる一過性のものなのか、上町断層の一部が動いたもので以後も厳重な警戒を要するのか、そういう情報も欲しい。が、テレビは何も教えない。
余震は時折、北緯34.9度まで震源を変える。それは動いた断層(M6.1ならば約5km×2.5kmの範囲で断層がずれ動いている)の北側の部分、おそらくは34.85度あたりが小さく動いたのだろうが、34.90度となると有馬高槻断層帯の北になる。動く時期ではないが、もしかして、有馬高槻断層帯の大きな動きに連動するのかもしれないと不安にもなる。今回の場合、余震は連日未明から早朝に発生した。そして人の睡眠を妨げ、人の体力を奪い、人を不安にした。地震予測は不可能ではあるが、正確かつ専門的な情報の開示をその方面の方にお願いしたい。
もう一つ。今回、避難所には多くの高齢者の方々が宿泊した。そして余震が収まっても、すぐには帰れなかった。なぜか。散乱した家具などを片付ける体力がないのだ。片付かない部屋に住めるはずもない。地震は弱者を直撃する。弱者の生活立て直しのため、ボランティア斡旋でもよい、市のケアを期待する。(続く)(黄鶴)

6.18大阪府北部地震①

7月3日「6・18大阪府北部地震①」
6月18日朝の7時58分、私は自宅一階の居間にいた。いきなり下から突き上げられるような強い衝撃があった。そして激しく揺れた。それは上下動やら横揺れやらいろいろ混じった複雑な揺れ方だった。目の前のテレビが大きく揺れて倒れそうだった。とりあえず、それを支えた。震動で家がきしみ、家具が踊り、台所では食器類が床に落ちて壊れる音が響いた。
揺れの中で思った。初期微動はほとんどない。ということは直下型だ。恐れていた東南海地震ならば20秒以上の初期微動があるはずだ。上町断層が動いたにしても3秒はあるはずだ。有馬高槻断層帯はまだ動く時期ではない。あれは千年周期で動く断層でありまだ五百年しか経っていない。だからこれは大規模地震ではない。家から逃げ出すまでない。
とは思ったが、意外に揺れは大きく、長く続いた。計測する余裕はなかったが、30秒もあったろうか。揺れが収まった後に家の中を見て回ると、二階の仕事部屋では本棚から飛び出た本が床に散乱し、石膏ボードの壁に取り付けていた棚が落ちていた。台所は破壊音そのままの状況だった。足の踏み場もない部屋がある一方でまったく影響を受けていない部屋もある。東南海地震の南からの地震波を想定して、一階も二階もタンスや本棚などすべての家具を南北方向に設置していたためか、どの家具も5~20cm南に横移動しただけで倒れることはなかった。外から見てもサイディングの外壁やスレート屋根に損傷はなかったが、ご近所の日本式家屋には屋根瓦がずり落ちたお宅が複数あった。ブロック塀が倒れ、自転車が下敷きになっているところもあった。
家屋よりも人はどうか。通りに出た人の顔を確かめ、出ていない家はノックして無事を確認した。老人の独居家庭が近所には3軒あった。だいじょうぶ?との問いかけに、皆さん、ほっとしたような笑顔を返してくれた。その表情がまったく共通していて、印象的だった。
家に戻ってテレビを見た。大阪府北部は震度6弱とテロップが流れていた。震源は北緯34.8度東経135.6度、地下10km付近という。なんと、高槻市の南部ではないか。
テレビがわめき続けているので電気はOK。水道も一応出るが、断水の虞がある。とりあえず浴槽に水を貯め始めた。ガス、電話は不通だった。
被害状況や市の対応体制についての状況が知りたくて、パソコンを起動しようと思ったが、パソコンが見当たらない。捜すと、散乱した本の下敷きになっていた。壊れたか? いや、不思議なことに正常に起動できた。しかし、アクセスが集中しているようで、画面はいつまで経っても白いままだった。(続く) (黄鶴)